漢方医学は、二千年前から続く古い医学で、保険適応のエキス剤は明治以降の方剤もありますが、ほとんどが1800年前の傷寒論(しょうかんろん)などに記載された古い方剤です。しかしながら、これらの長い時間生き続けてきた漢方方剤は、それなりの効能効果があってのことです。漢方医学は今日、高齢化社会を迎えた日本で見直されています。
西洋医学を一言で表せば病因除去(びょういんじょきょ)の考え方であり、東洋医学を一言で表せば偏向是正(へんこうぜせい)の考え方です。元日本医師会会長の武見太郎は漢方医学そのものが日本の優れた財産であり、とりわけ人間の全体像を見る柔軟性のある診療、という点において優れていると考えていました。病名診断すなわち治療学といった西洋医学の構図とは異なる診療に注目していました。
漢方薬は副作用の少ない安全性の高い薬です。とらえ所のない高齢者の多くの症状、冷え性や末梢循環障害、更年期障害、心身症、神経疾患、皮膚病、胃腸病などに威力を発揮します。
本院漢方内科では、上海中医薬大学付属曙光病院への留学経験も踏まえた、最新の医療を行ってまいります。
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